日本人には
個性がないというけれど
本当にそうなのかな
一見同じように見えても
よくよく見ると
微妙に違うはず
まったく同じなんて
あるわけない
その微妙な違いを
分かるような人間に
なりたい
(写真:鎌倉・長谷寺で)
中島らもは
見たという
クスリをしている時に
見たという
小さな小さな
親指くらいの大名行列を
たとえ
どんなに小さくても
たとえ
僧門に帰していても
これだけ
大勢の坊主が
自分の方へ向かってきたら
やっぱり不穏なものを感じてしまう
(写真:鎌倉・長谷寺で)
じっと
息をひそめ
相手の動向を窺う猫
身体を縮めて
身を隠そうとしているのかも知れないが
その真っ白な姿は
くっきりと
浮かび上がっていた
(写真:鎌倉)
狭い空間に
閉じ込められて
回り出し
一周するまで出られない
その間じっと考える
雲に見守られながら考える
乗る前と
乗った後では
違うかも知れない自分のことを
(写真:横浜・コスモワールドにて)
まわるまわる
くるくるまわる
風を感じたとき
日々の憂鬱は
はるか後方に
飛び去ってしまうだろう
(写真:横浜・コスモワールドにて)
陽射しの弱い日には
姿を隠しているけれども
強い日には
いつも自分の足元に控えている影
自分の付属品のような
気がしているけれども
ふと
気を抜くと
自分の足元からは消え去って
今何時か
時計を眺めているかも知れないぞ
(写真:横浜にて)
真っ白な花弁に
花粉が散らばっている
もう
姿は何処にも見えないけれど
虫たちの夢の跡
貪り疲れた
虫たちは
今頃ほかほかの巣の中で
夢見心地でいるに違いない
問題だ
(写真:鎌倉・長谷寺にて)