読めます??
昔働いていた会社の先輩に「百々」という名字の人がいた。男の先輩だったけれど「もも」なんて可愛らしい名前なのだと思っていたら違った。「百々」と書いて「とど」と読むのだった。とどさん。なんだか大きくて、浜辺で寝転んでいる動物を連想して、その姿が先輩に似合っていたので、ひとりでにやけてみたのだけれど動物のトドは「海馬」と書くようだ。
日本には多くの名字がある。同じく漢字を使用する中国や韓国よりも圧倒的に多い。中国は約500種類、韓国は約250種類なのに対して日本には約29万種類くらいの名字があるらしい。そのためか変わった名字も多い。五十嵐さんではないけれど、名字に数字が用いられている名字も多いらしい。
「一」と数字の「1」を書いて「にのまえ」さんと読む。2の前なのでしょう。「二」は「したなが」さんとなります。確かに「二」の横棒は下の方が長い。言われればなんとなくイメージできるものの、ヒントがないと決して読めそうにない。こう来ると「三」が気になるところ。しかし残念ながら「三」は普通に「さん」と読むようだ。「三」さん、「さんさん」、呼びかける時にちょっと間抜けかも知れない。百々さんがいた会社には「藤」さんがいて、呼びかける時には「とうさん」と言わなくてはいけなくて、父さんでもないのに「とうさん」と呼ぶのが変に恥ずかしかったのを思い出した。
「一」の読み方もトンチのようだったが、「九」の読み方もトンチを解くようにしなければならない。「九」はこの文字だけで「く(きゅう)」と読む。一文字だけで「く」。だから「いちじく」。なんじゃそりゃという感じだけれど、そうなのだから仕方がない。トンチ系では他に「小鳥遊」という名字がある。これも普通には読めない。解読のヒントはこの時から想像するイメージにある。小鳥が遊んでいる。ピーチク、パーチクしているのだ。長閑な風景。そこには気の合う友人しかいない。せせらぎの音が聞こえ、ゆっくりと時間が流れている。小鳥にとってもやはり平和で天敵がいない。そうです、敵がいない。鷹がいないのです。だから「たかなし」と読むのだそうです。鷹以外にも小鳥の敵はいるのではないかなんて疑問を持ってはいけません。
日本にはそれだけ多様性に富んだ名字がある一方で、名字を持たない人もいる。まぁ数は少ないけれど。ちなみに○○宮家とか呼ぶ場合の○○宮は名字ではないのだそうです。
姓は車、名は寅次郎、人呼んでフーテンの寅と発します....
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