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ルーマニアの星

 チャンピオンズ・リーグ本戦の組み合わせが発表された。昨年ピッチの内外で戦ったFCバルセロナとチェルシーがまたしても同組になった。チャンピオンズ・リーグの組み合わせにもW杯のような組み合わせの胡散臭さが漂ってきてしまう。この2チームのいるA組にはミクーを放出して、新たにブラジルのジエゴを獲得したブレーメンがいたりして一番の激戦区になるかもしれない。
 本戦に出場が決まった32チームのうち、僕が一番気になるのはステアウア・ブカレストというルーマニアのチームである。なんだか久々にチャンピオンズ・リーグの場に戻ってきたような感がある。調べてみると10年振りの出場らしい。この日本ではマイナーなチームは、さり気なく1985/86年のヨーロッパ・チャンピオンである。東ヨーロッパのチームとして初めてビッグ・イヤーを掲げたことのあるルーマニアの名門チームなのだ。東欧のチームが並みいる西の強豪を倒して、ヨーロッパの頂点に立つというのは余程のことである。実際旧共産圏のチームがヨーロッパを制したのは、このステアウアとレッドスター、今は元日本代表の鈴木隆行が所属しているセルビアの名門チーム、の二つしかない。トヨタ・カップでは残念ながらリバープレートに惜敗し、世界チャンピオンの称号を得ることは出来なかったが、この時代が紛れもなくステアウアの黄金期で1985年から国内リーグを5連覇、その間に3度のカップとの2冠を達成。そして89/90年にも再びチャンピオンズ・カップの決勝に進出するが当時フリット、ファン・バステン、ライカールトのオランダ・トリオのACミランに敗れてしまった。
 ステアウアはもともと軍を母体としたチームであり、ステアウアとは「星」を意味する。そしてその黄金期は悪名高いチャウシェスク大統領の息子ヴァレンティンがクラブ会長に就任した時期と重なっている。でもそんなことは過去のこと。今のチームがどのように運営されているのか分からないが、誰もがあの夢をもう一度と思っていることだろう。今回ステアウアはレアル・マドリー(スペイン)、リヨン(フランス)、ディナモ・キエフ(ウクライナ)と同組だ。レアルとリヨンは言うに及ばず、キエフも侮れない。どこまでやれるか楽しみである。

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サッカーの詩学と政治学有元 健 小笠原 博毅

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