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 「王」と言っても、野球の王監督ではない。オシムジャパンの初戦でA代表にデビューした闘莉王だ。当て字とはいえ、なんとも勇ましい名前にしたものだ。闘う王。間に挟まれている「莉」という字を辞書で調べてみると「茉莉」を意味するらしい。茉莉とは木の名前で、花の香りがよく、茶に混ぜて飲むものらしい。なんて風流な。闘莉王のプレースタイルとは「莉」という文字は似合わないな。彼の持ち味はなんと言っても、闘志を剥き出しにした攻撃力だろう。ストッパーのくせに気がつくと最前線にいたりする。するすると上がってきてシュートを狙っている。
 闘莉王が上がるということは、誰かがその代わりに守備を意識しなければならないのだけれど、基本的にはバランスは崩れる。こちらが崩れたら、相手も崩さざるを得ない。これがとてもいい。ピンチになる可能性もあるけれど、チャンスもやってくる。そうだのだ。闘莉王の「王」はヒンズー教のシヴァ神のように創造の神であると同時に、破壊の神であることも含まれているような気がしてならない。諸刃の剣としての闘莉王がとても気になってしまう。闘莉王を嫌いという人もいるけれど、僕は結構好きだ。昨晩のトリニダード・トバコ戦では前半は結構上がっていたのに、後半はあまり上がれなくなっていた。どうした闘莉王。君の持ち味は良くも悪くもチームの秩序を破壊することなのだ。

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